コロニアル・カラーベスト屋根 長持ちさせる方法

屋根を長持ちさせるには「縁切り」が大切

最近の住宅で多い屋根としてカラーベスト、スレート、コロニアル屋根などがあります。後ほど説明しますが、どの名称も同じ意味といった解釈で問題ありません。具体的な違いは下記をご覧ください。

これらの屋根は入ってきた雨水を張り合わせてある隙間から逃す構造となっています。

屋根塗装をして隙間を塞いでしまうと雨水を逃すことができなくなってしまい、結果的に住宅を長持ちさせる塗装が逆に住宅の寿命を縮めてしまう結果になる恐れがあります。

入ってきた雨水を逃すことができなければ屋根は腐敗します。これを防ぐためにこのような屋根には「縁切り」をして塞がった隙間を開けていく作業が必要となります。

屋根を長持ちさせるために塗装業者に縁切りするか問う

塗装工事の中でも比較的な地味な作業となる「縁切り」。

屋根を長持ちさせる為には重要な作業ですが、縁切りをやらない塗装業者も数多く存在しています。やらない理由としては縁切りを知らない…知っていても手間だからやらない…などの理由があります。

もし屋根がカラーベスト、コロニアル、スレートの場合、必ず塗装業者に「縁切り作業はやりますか？」と聞いてみましょう。

この質問に難色を示すような塗装業者であれば依頼を冷静に考えて検討した方が良いかもしれません。屋根の寿命を延ばす大切な作業となるため、必ず縁切り作業を行なってもらいましょう。

タスペーサーを使う業者は良心的

通常の縁切り作業はカッターナイフや皮スキと言われる専用道具を利用して行なっていきます。

ただし、縁切りは地味で根気と時間のかかる作業。この工程の難点を解消するために利用されるようになっているのが「タスペーサー」といった専用部材です。

タスペーサーは屋根の張り合わせ部分に挟み込み、確実に隙間を作ってくれる部材です。この部材を利用することで縁切り作業を行わなくても確実に重なり部分に隙間を作り、雨水を逃す隙間ができます。

どんな屋根に縁切り作業が必要？

縁切り作業が必要な屋根は「スレート屋根」と呼ばれる屋根です。スレート屋根は「カラーベスト」「コロニアル」など言った名称で言われるケースもあります。

どの名称も基本的には同じ意味で解釈しても問題はありませんが厳密には違いがあります。予備知識として覚えておいても損はないのでスレート、カラーベスト、コロニアルの具体的な違いを以下で解説していきます。

スレート屋根

スレート瓦などとも呼ばれる屋根です。セメントや粘土をベースにした瓦屋根。今ではカラーベスト、コロニアルと呼ばれる事も増えてきています。

その背景にはスレート瓦の昔の主成分が石綿（アスベスト）であったため。スレート＝アスベストと思う人もいるためカラーベストやコロニアルの名称で呼ばれる事が多くなってきています。

現在はアスベストの使用は禁止されているのでスレート屋根と言ってもアスベストは含有されていません。

カラーベスト

メーカーがアスベストを含まないスレート屋根を販売。その名称が「カラーベストシリーズ」でした。

過去にスレート瓦にはアスベストを含んだ屋根もあったため、アスベストを含まないカラーベストシリーズの屋根が定着してカラーベストと呼ぶ方も増えてきたのが背景にあります。

コロニアル

スレート屋根のことをコロニアルと呼ぶ方もいます。コロニアルとはケイミューといったメーカーが販売する屋根瓦の商品名・ブランド名です。

現在の住宅では最も使用される屋根材になった事もあり、スレート屋根の事をコロニアルと呼ぶ方もいます。

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名称は違えど指すものは同じといった解釈で問題ありませんが、厳密には上記のような背景があります。そしてこのような名称で呼ばれる屋根を塗装する場合は縁切り作業が必要になるので覚えておきましょう。